キャバクラの許可を個人名義で取ったけど、会社を設立して風俗営業許可を引き継ぎたい

個人名義で風俗営業(キャバクラ)許可を取得して、営業が軌道に乗ると売上も増えてくると、関与している税理士先生からのアドバイス等で法人成りをされるキャバクラ経営者様も多くいらっしゃいます。

 

当事務所にも会社を設立してキャバクラの営業を継続したいので、風俗営業許可を引き継げますか?といったお問い合わせがあります。

 

個人名義のキャバクラ許可を他の個人に引き継ぐことはできないという記事を書きましたが、個人から法人(会社)への許可の引き継ぎはできるのでしょうか?

 

※東京都公安委員会の運用および各所轄警察署の対応によって違いがあることを念頭に読み進めてください。

 

手続きとしては会社名義で風俗営業許可を新規申請します

 

東京都内のあるエリアで数年前に個人名義でキャバクラ許可を取得するお手伝いをさせていただいたママさんから連絡がありました。

 

地域に根づいた営業で固定客をつかみ、売上も順調に伸びていったことで顧問税理士から会社設立を促されたようです。その税理士事務所でも会社設立に対応しているけど、キャバクラの許可も関係するために会社設立から風俗営業許可の申請までの全てを当事務所にお願いしたいという内容でした。ちなみに当事務所では会社設立業務を請け負う際には、提携している司法書士が登記申請を行います。

 

そのママさんが一番気にされていたのは、キャバクラ許可を会社名義で引き継げるのかということでした。

 

個人名義で風俗営業許可を取って営業しているキャバクラを、別人格である会社(法人)で営業を引き継ぐためには許可を新規で取り直すことになります。新規許可が出るまでの審査期間(標準処理期間)の55日間は営業できないとしたら、売上的にも大打撃を受けてしまいます。

ママさんもその営業できない期間があると困る。でも許可を取らないと警察からお咎めを受けるのも困ると。

 

そこで所轄警察署の生活安全課保安係へ相談してみました。

日頃から許可申請や変更届の提出でお世話になっている担当者さんで、手続きについても的確に説明してくれます。

※所轄警察署へ相談してみて、その担当者でも判断に迷うことがあります。その際には所轄警察署から警視庁(本部)に確認してから折り返し連絡をくれます。風俗営業(キャバクラ)許可の手続きは各警察署ごとにローカルルールがあるので、一つ一つ確認する事が大事です。確認して警察署側からの承諾を得ると、その後の手続がスムーズに進みます。

 

所轄警察署からの返答は次の通りです。

  • 個人名義の風俗営業許可は返納し、会社名義で新規で申請してください。つまりキャバクラ許可は取り直しになります。
  • ママさんが会社の唯一の取締役で管理者も同一人物。さらに店舗の構造上の基準については個人名義のキャバクラ許可のときと変更がない場合は、個人名義の許可で営業を継続しながら会社名義で風俗営業許可申請が可能です。

 

ということは、会社名義のキャバクラ許可が出るまでの期間も営業ができるということです。

 

このことをママさんに伝えると大喜びでした。新しいキャバクラ許可が出るまで営業できなかったら、家賃とか人件費だけ発生してしまうとビクビクしていたので、警察署からの見解を確認できて安心した様子でした。

 

キャバクラ許可を個人名義から会社名義に引き継ぐ方法

 

では実際にキャバクラ許可を個人名義から会社名義に引き継いだやり方に、先程のママさんの経営するキャバクラを例に見ていきましょう。

 

現在の場所的要件(保全対象施設の有無)を確認、調査

実質的にキャバクラの営業を引き継ぐことになりますが、許可としてはあくまでも新規の扱いです。

現在の場所的要件を確認しなくてはなりません。つまりキャバクラ店舗周辺の用途地域と保全対象施設の有無についてしっかり調査しました。

その結果、数件の診療所があらたに開設されてはいましたが、保全対象施設に該当する施設は存在していませんでした。

これで次の手続きを進めることができます。

 

キャバクラ許可を取得するために会社を設立

何はともあれ会社を設立しないと手続きがスタートしません。

ママさんには設立する自分の会社についていろいろと決めて頂きました。

  • 会社の名前
  • 本店所在地
  • 事業の目的
  • 資本金の額と発行する株式数
  • 事業年度

 

キャバクラ許可を取得する会社を設立する場合に気をつけるのは、事業の目的に「飲食店の経営」と記載することです。

こちらが作成した書類にママさんから押印をいただき、司法書士に登記申請してもらいます。

その約2週間後、登記が完了して履歴事項全部証明書(いわゆる会社の謄本)を取得しておきます。

 

会社名義でキャバクラ店の賃貸借契約の締結と飲食店営業許可の申請

会社の履歴事項全部証明書(会社の謄本)が取れたら、キャバクラ店の店舗賃貸借契約を新たに締結していただきました。ママさんも会社名義ちゃんと契約して風俗営業許可の申請をスムーズに進めたいとのご意向でした。

 

それと同時に店舗内の設備を見て、風俗営業許可と飲食店営業許可が求める構造上の基準を満たしているか確認します。

取り外されることの多いスイングドアや手洗器もしっかり設置してありましたし、ソファーレイアウトや音響照明設備にも変更箇所はありませんでした。

所轄保健所へ会社名義で飲食店営業許可を申請し、店舗検査も無事に完了したので飲食店営業許可証が発行されるまでの約1週間の間に風俗営業許可申請書を整えます。

 

会社名義で風俗営業許可申請をする

会社名義で風俗営業許可を申請する場合も、個人名義で申請する場合も書類作成点数に大きな違いはありません。会社の履歴事項全部証明書と定款を追加で添付する程度です。

代表取締役であり風俗営業の管理者も兼任されるママさんの住民票(本籍地記載)と登記されていないことの証明書及び身分証明書を取得。さらに建物所有者様から会社への使用承諾書を作成します。

キャバクラの許可申請には、店舗の賃貸借契約書のコピーと建物所有者からの使用承諾書を添付します。

稀に使用承諾書を出したくないという建物所有者様もいるので、キャバクラ用の物件を探す際には場所的要件とあわせて、建物所有者様が使用承諾書を出してくれるかも確認したほうが良いでしょう。

 

更に今回の申請では、会社名義の風俗営業が許可になった際には速やかに個人名義の許可を返納する旨の誓約書も作成して提出しておきました。警察署はこの誓約書を欲しがることが多いです。

 

実査も無事に完了して会社名義のキャバクラ許可が出ました

会社名義で申請書を提出し、約55日後に無事に風俗営業許可が出ました。

それまでの期間もキャバクラの営業を継続できたことと、スムーズに風俗営業許可を引き継げたことに営業者であるママさんにも喜んでいただきました。

 

風俗営業許可の申請については、詳しい手引きも公開されていませんし、全ての書類を配布しているわけでもありません。また、警察署ごとに存在しているルールも分かりにくい部分も多くあります。

当事務所は風俗営業許可の中でも特にキャバクラの許可に特化しており、多くの相談件数・申請件数を誇っています。それでも中にはレアなケースは出てきますが、その都度、許可権者である警察署へ事前の確認を行って万全の態勢で対応いたします。

もし、キャバクラ開業を控えていて、申請方法や許可要件についてお悩みの際には、お気軽にご相談ください。

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